もう、ほんとうるさい。家にいるとコレだもんな。あーあ、こんなことなら。
「…………」
いや、それでも行きたくないや。休みの日までイライラなんてしたくないし。
「はぁ」
まだブツブツ言ってるお母さんがうっとうしいから、TVを消した。
つまんない。
真由美とは毎週遊んでるわけじゃないけれど、いまあの子と一緒にいるんだと思ったら、面白くなくて。
あたしのいない間にもっと仲良くなる気がして、怖い。
「……もうヤダ」
お母さんがいるキッチンのほうから、掃除機をかける音。階段をのぼりながら、あたしはため息ばかりついている。
月曜日の朝、いつもより早く家を出たあたしは、下駄箱の前で靴を履き替える真由美と一緒になった。
「珍しいねぇ。家でなんかあったの?」
おはようと笑いかけてきた真由美は、こんな時間から学校にいるあたしを不思議に思っている。



