シーンとなったあたしたちに、割ってはいる声。結衣ちゃんはすっくと席を立ち、自分の机まで駆け足で行く。

彼女の行動など気にも留めず、黙々と食べるあたし。様子を伺うかのような真由美の視線にも気づいていたけれど、一切、目を合わさなかった。

結衣ちゃんはすぐに戻ってきた。カバンから出したある物を持って。

「見て、これ!」

そう言って、彼女は笑ったの。

「……」

ほんとサイアク。

「あー! 買ったんだ?」

「うん! あたし、青にしちゃった」

ほんと、もうヤダ。

結衣ちゃんは嬉しそうに、それを眺めてる。そして、真由美も……。

「じゃあ、ストラップは3人のおそろだね!」

満面の笑みでそう言ったんだ。

「……」

特別、だったのに。