宮永百合はそっと資料室を出た。 「…何してたんだ俺。」 ドンッ!!! 壁に向かって利き手と逆の手を …こんなときまで庇うのかよ、俺。 「しっかりしろ……俺、迷うな…、」 ぶれない心が大事だ。 「まっすぐみろ…」 ────誰をみればいいんだよ。 「訳わかんねぇ…。」 くしゃりと頭をかきむしった。