あたしはすました顔で席に座っているアイツを睨みながら、
元に戻した席に座った。



意外に近い、あたしと立川蓮の席同士。

隣とはくっつけることが決まっているらしく、あたしたちの席の間には隙間なし。

だからあたしは毎日、できるだけ彼から体を避けるように机の端による。




特にすることもないから、そのままうつ伏せになって寝ようとしていると、隣からあたしの肩を叩いてくるアイツ。



あたしはゆっくり顔をあげて、
「なに?」とだけ聞く。

しかも、かなりわざとらしく嫌そうな表情で。



「なんで俺からそんなに離れんだよ。なんか避けられてるみたいで嫌なんだけど」


あたしにだけ聞こえるような小さな声で、呟くように言う彼。

やっぱりさっきまでの優しい優等生じゃなく、完全に俺様口調になってるし。



しかも、また上から目線の
バカにするような笑みをあたしに見せる。