俺は人差し指を
静かに小春ちゃんの腰に当てた。


そして

ツ―――…と

背骨に沿うように
上にあげた。


『はふんッ!?』


びくっと

跳ねるように
小春ちゃんの姿勢が正された。


すごい反応…

『くっくっく…』


笑う俺を
小春ちゃんが赤い顔で見上げる。


『ほぇ?…え?え?』


驚いた目で
おろおろしてる小春ちゃん。



『姿勢…直った。』


俺は足元に転がり落ちた
ペンを拾いながら

小春ちゃんに微笑む。



『あ…猫背かぁ。癖なんコレ』


小春ちゃんは
ペンを手渡されながら
目をぱちぱちさせてる。


『そっか。でも目が悪くなるよ。』


小春ちゃんの眉間の間を
軽くコツンとやると



『っ…直樹きゅん』


小春ちゃんは
座ったまま

俺の腰回りに抱きついてきた。