『………』


不覚にも…
2回目の胸キュンがきた。


俺は柄にもなく
照れて俯いてしまった。


耳が熱くなる―…



そんな俺を見て


『うひゃあぁっ!!
デジカメデジカメっ!
あ…っ!部屋やぁ!!』


いきなり慌てだす
小春ちゃん…。



…デジカメが
今ここになくて

マジで良かった…



ムードをぶち壊してまで
本気でデジカメを
取りに行くつもりなのか


慌て背を向けて
走り出す小春ちゃん。



そんな小春ちゃんの腕を
俺は反射的に掴んだ。


『ほぇっ!?』


ふわっと振り向く
小春ちゃん



ぐいっ

そのまま引き寄せた。


『行かせるかよ。』


いろんな意味で。


『っほえぇッ!!!』


俺の腕の中で

真っ赤になって
奇声をあげる小春ちゃん


ほんともう
ムードもない。


『マジで変態、信じらんねぇ』


だけど、最高にいい。



俺は小春ちゃんを
抱きしめた。