「あ~~~~!!!もう中2かぁ。」
「本当!!!あっという間だね」
「クラス気になるなぁ…」
友達の加奈、亜紀とそんなことを言いながら、私たちは自分のクラスへ向かうところだった。
吹奏楽部の私たちは、入学式で演奏したあと、一旦楽器を音楽室に片付けてから、教室へ向かわなくてはならないので、他の生徒よりもクラスの発表を見るのが遅れるのだ。
そのため、私たちはクラス発表が他の生徒よりいっそう気になって仕方なかった。
「どうしよう…1年からの友達いなかったら…」
普段は楽観的でハイテンションな加奈も、この日ばかりは不安だったらしくいつもの笑顔はなかった。
「友達いなかったら、遊びに来てね!!!ってか、あたしが行くから相手してね!!!」
加奈がそういうと、私と亜紀は笑顔で頷いた。
そういう私も、実は不安だった。
そう思うのは、私たちの学年には、通称「鏡餅」と呼ばれる不良グループがあるからだ。なぜそう呼ばれているのかと言えば、鏡餅の一番下のお餅の部分に値する女子が4人、2段目に値する女子2人、そしてみかんの部分と言われている1人。
合わせて7人で構成された不良集団がいるのだ。
なぜなのか分からないが、小学校時代からすでに教師たちの目についていたその7人が、去年全員同じクラスになった。だから今年もまたそうなるのではないかと、噂されているのだ。
そして、その集団と同じクラスになった子たちは、その1年間は地獄と言っても過言ではないほど過酷な年にさせられるらしい…。