さくらとは永遠のライバルで…。
さくらはミスコンの披露するものは、毎年私と同じものにする。
大差で私が勝ち続けてるけど…
でも今年がそうとは限らない…。
私はその日から朝から晩まで、このホールで練習をした。
お昼は、毎日大輔さんが届けてくれた。小さなお握り。
お嬢様の食事には、まったく見えない…だけど…私には、そのお握りから大輔さんの気持ちがたくさん伝わっていた。
ずっと立ち続けていた足は、次第に痺れだし、立っているのもやっとだった。
毎日毎日、大輔さんは優しい言葉をかけてくれた。
そして当日…。
私が選んだスラリとしたドレスを着て…ステージに立った。
すぐ目の前には、大輔さんが座っていた。
大輔さんは小さく頷いた…。
大丈夫…落ちついてココロ…。
