「七瀬は…?
なんでここにいるんだ?」
さりげなく、名を呼ぶ。少し、鼓動が早くなった。
「あ、私はかなり早く来ちゃって、放送もここで聞いたの。
今、戻ろうとしてたとこ」
そしてにこっと、七瀬は笑った。
顔が熱くなった。
前に見た、何度も見た笑顔そのままで、息苦しさを覚えた。
「あ、危なかったな。
俺七瀬がいなかったら知らなくて、ずっとここにいたよ」
ハハ、と笑った。心とは裏腹に。
─なぁ七瀬。
おまえはずっと、アイツを思ってたんだよな?
心の中で、目の前にいる七瀬に問いかける。
…なぁ、もっと知りたい。
すげぇ苦しいんだ、七瀬…
俺を
助けてくれ。

