しかし、そんなある日母親が亡くなった。
私が、9歳の時だった。

それをきっかけに父は『男の子』を諦めた。当時、地元の小学校に通っていた私はいきなり私立の小学校に転校させられた。
まだ小学校3年生だった私でも
『お父さんは男の子の変わりに私をお医者さんにしたいんだ』
と、幼いながら感じたのを覚えている。