今は、12月。

肌寒い季節。

相変わらず、雫には困らせられる。

「久し振りに、図書室行くか?」

さっと、面倒くさそうに鞄をあたしから取る。

「あっありがとう」

そんな仕草がかっこいい。

「でも、図書室に行ってどうするの?」

「寝る」

「そんなんだったら家で・・・」

「じゃあ、桃の家に行っていい?」

「うん いいけど・・・何も無いよ?」

「いいの寝るから」

「・・・」


二人で、手を繋いで帰り道を歩く。

「寒いね?」

「確かに」

「「氷の王子様」でも冬は寒いんだね?」

「お前なぁ!!」

「あっ怒ってる?」

「当たり前 俺別にお前の前で、「氷の王子様」か?」

「ううん 違う けど、「氷の王子様」も雫なんかなぁって思って・・・」