少しドキドキしながら教室のドアを開けた。

いくら腹がたったとはいえ、私が失礼な事を言ったのは事実だ。

正直…なんだか少し怖い…。

だか、教室に黒木くんの姿はなかった。

内心、かなりホッとしていた。

図書室にでもいるんだろう。

そう思っていたが、授業が始まる時間になっても、黒木くんは現れたかった。

次の日も、その次の日も…。
黒木くんは学校に来なかった。

あの事件から、結局私は1度も会うことはなく、夏休みを迎えようとしていた。