森を出て私は息が止まるくらい驚いた。 右を見ても左を見ても何処を見ても 着物に髷、刀、高いビルなんて無くて平屋ばかりだ。 そして、私に穴が開くのではないかと思うくらいに人が見てきた。 しばらく歩いているとふと頭にこんな言葉が浮かんだ。 “タイムスリップ” 非現実的だが今はこの言葉を信じるしかないと思う。 時代劇のセットだとしても出来過ぎている。 私は枯れた笑いしか出てこなかった。