永遠 -forever-

颯斗にゆっくり近付いていくと、颯斗も唯に気づいて「おっす!」って、軽く手を上げながらそう言った。



「おっす…」


唯も照れながら颯斗の真似をしてそう返した。




「後ろ乗れよ」



えっ?!
付き合ってへんのに、にけ?!


「そんなん無理やって!!しかも唯重いもん!」



だってそんなん乗ったらさ、唯の心臓もてへんし…

しかも唯の鼓動絶対に颯斗に聞こえてまうやんか。





「はぁ?唯で重かったらみんな重いやんけ!」


颯斗はそう言うと、唯を軽々しく持ち上げて「軽っ!」と言って自転車の後ろに乗せた。




もうその瞬間から唯の心臓はやばかった。



そりゃ今までドキドキしたことはあった。

慶と付き合ってたときだって初めてチューしたときだってドキドキしてないことはなかった。




でもこんだけドキドキしたのは唯も初めてで、そんだけ颯斗のこと好きなんやと思った。