『おっ!ミチ!おはよ』 そして数分後――― 教室に入ってきた翔は… 座ったまま窓の外を見つめるあたしに、そう言って声をかけてきた。 『おはよー』 でもあたしは、翔の方へ顔も向けずに、外を見つめたままゆるーくおはようと返事をした。 『もう大丈夫なのか?』 『うん』 『そっか、良かったな』 『うん』 淡々と、素っ気なく答えるあたし。 でも翔は何故か、そんなあたしのそばに突っ立ったままで。