恋色オレンジ〜夕焼け色の恋〜




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『ねぇねぇタク!昨日の月9録画してる?』




教科書をパラパラとめくりながら、あたしは斜め前の席に座るタクに向かって、声をかけていた。






『ないない!ってゆーかさー、タクが録画してるわけないじゃん!月9だよ?げ・つ・く!』




そしたらすかさず、後ろの席からマナの声が響く。






だけど、


『ハハッ、残念でしたー!してるんだよなぁそれが』



こっちを振り返りながらそう言ったタクは、なんだか鼻高々で。





『えっ、ほんとに!?』と…


タクの言葉を聞いたあたしとマナはビックリして顔を見合わせてしまっていた。






『ハハッ、マジだってば』




そして驚くあたし達を見ながら、タクはなんだか誇らしげにフフンと笑ったから。




『ねぇミチ、じゃあさ、今日帰りにタクん家寄ってこうよ。早く見たいし』

『いいねー、それ!いいでしょ?タク』





いきなりだけど、おじゃまします宣言しちゃうあたし達。





『おー。別にいいけど』




そしたらタクはタクで、そんな突然のお願いにも、特に悩むことなくそう返事をしてくれた。