それからまた、変わらない毎日が続いて。 季節はまたひとつ、移り変わった。 そして寒い冬を迎えたある日。 『あのぉ、ちょっとお願いがあるんだけどいいかな?』 新しい年が明けたばかりのある冬の日。 三学期に入って早々、あたしは隣のクラスの桃井さんという女の子に声をかけられた。 『いいけど、どうしたの?』 あたしがそう答えると、桃井さんは小さな声であたしにそーっと話を始めた。