あれ?
タク…
こんなに優しい顔して笑うんだね。
なんか不思議な感じがした。
タクの、マナを見る目が…
なんかふと、特別に感じたから。
『私、ログハウス戻ったらさ、普通にするから』
『えっ?』
『今まで通り、ナオと友達になるから』
『………うん…』
『だからミチもタクもさ、普通にしてね。私、ちゃんと友達に戻るって決めたから。もうナオへの気持ちは、さっきフラれたあの場所に…置いてきたからさ』
マナはそう言うと、気持ちを切り替えたようにまた明るくなって。
『明日も朝から釣りするんでしょ?でももしまた一匹も釣れなかったら、タクの竿、私がもらっちゃうからね』
そう言って…
マナはログハウスのある方向へと歩きだした。



