『つーか可愛いじゃん、浴衣』 『え、あ…りがと』 『浴衣がな。勘違いすんなよ、浴衣が可愛いんだからな』 『分かってるよぉ、浴衣でしょ浴衣!どうせあたしは可愛いくないですよーだっ』 そしてふざけたようにあたしをからかう翔に、ちょっとふくれながらあたしがそう言うと。 『ウソだって、可愛いよミチも』 翔はそう言って、ムカつくぐらいキュンとするような…優しい顔をして微笑んだ。 だからドキドキして…顔が熱くなって。 翔の顔を真っすぐに見ることができなかった。