『だってさ、あれはただの女友達なのに彼女があの子を知らなかったってだけじゃん?別に友達と楽しそうに歩いててもおかしくないだろ?』
『え……うーん……まぁ……でもわかんない』
『何で?例えばミチに彼氏ができたとするじゃん?でさ、俺とミチが楽しそうに歩いてたとしてさ。それを見たミチの彼氏は俺との仲を疑ったりするのか?』
『え?ミチと翔の仲を?それは……疑っちゃうんじゃない?彼氏なら』
マナは翔の質問に、難しい顔でそう答えた。
『だったらさ、男女の友達関係って成り立たないんじゃね?そんなことでいちいちムカついたりケンカしてるようじゃ、めんどくせーじゃん』
『あ……そっか。そうだよね。ただの友達なのに疑われたりしたらめんどくさいね』
そうだろ?と、翔はフフッと笑う。



