恋色オレンジ〜夕焼け色の恋〜

『今日、オレンジじゃないね、空』


『そうだなぁ、なんか雨降りそうな天気だよなぁ』



あたしが聞くと、寝転んでいたタクがそう答えてくれた。



『そりゃ、毎日毎日オレンジ色じゃねーって、空は』


『えっ?』


聞こえてきた翔の声に、あたしは何だか違和感を感じた。


翔?何?どうしたの?


『天気なんて毎日違うわけじゃん。バカじゃね?』


はぁっ?



『バカって何よ、天気が毎日違うことくらい分かってるし』


『へぇーっ』

『へぇーって何?なんか怒ってんの?』

『は?別に怒ってねーし』



明らかにおかしいじゃん、翔。

いきなり何よ?


何だかこっちまでムカついてきて。

それ以上はあたしから何も言わなかった。




『ちょっといきなり何?二人とも何かあった?』

『ケンカか?ったくもう…仲良くいこうぜ、なっ?』

『そうだよ、はい、笑って笑って』



おかしな雰囲気に気付いたのか、マナ達が続けてそう言う。

ケンカって…別にあたしはそんなつもりじゃ…