「だから、いつ別れるなんて言った?」
い、いつって……。
「…今さっき。わわわ別れようって言ったじゃん!!」
そんな、あたしがおかしい人みたいな目で見ないでよ!
すると、そばであたし達の会話を聞いていた女性が笑い声を上げた。
「…は、づきちゃんだっけ?おもしろすぎっ…っ」
それだけを苦しそうに伝えると、また笑い続ける彼女。
瑚珀は心底疲れたように溜め息を吐く。
喫茶内中が“?”をいっぱい頭にぶら下げて、あたしもその内の一人だった。
そんな視線をいっぱい集めてる中で彼が言った。
「葉月話聞いてた?別れようって思ってるのは俺じゃなくてこいつ。俺のいとこの南雲彩」
「ごめんね、心配させちゃって。実は私忘れられない人がいて…。でも今付き合ってる人に申し訳ないし。だから瑚珀に相談したの。ほんとにごめんね?」
頬が桜色に色づき、照れ笑いを浮かべる彩さんは最初に見たとき感じた儚さとは違い、愛くるしい花が開くみたいに可愛かった。

