『…仲良さそう』

「そうか?」

『何か、皆、悠那くんのために此処に来たって感じがする』

「…?よくわかんねぇけど」

『ふふ、いいよ』


意味深な話をしている間にあいつらは近づいていた。


そこでハッとしてハルのことを気にし振り返る。


案の定、当たり前のように俺の後ろでふわふわとしていた。



馬鹿か、こいつ。

浮いてるの見られたらどうするんだよ。

隠れるなりなんなりしないわけ?明らか不自然だしっ!


「よぉ、高谷。お前サボりすぎ」

「…三木」


ハルのことを気にしてる間に俺の目の前で止まった友人、三木洋樹。


容姿はすげー優等生っぽいのに中身は最悪。

大の女好きでいつも両手に華状態。変態と言っても過言ではないだろ。


しかも来るもの拒まず、去るもの追わず。

これ、三木の鉄則。



「三木見んの久しぶり」

「高谷がサボるから。マジで留年するぞ」

「しない程度に頑張る」



どうだか、と疑うような眼差しで俺をみる三木に苦笑いをこぼし、チラチラと背後にいるハルを気にした。