「あれー、俺達またまたご近所さんじゃんっ」


思わず持っていた荷物を落としてしまうほどの衝撃。鞄の中にはまだ食べてないお弁当が入ってるのに……たぶん、ぐちゃぐちゃだ。

すべての原因は、目の前の席に座って私を見上げているこいつ。


「うわっ、せんせーっ!やり直しーっ!」

「ゆん、そんな照れるなよ」

「おまえが“ゆん”って呼ぶな!キモい!」

「もー、ゆんったらツンデレっ」

「デレてない!」


綺麗に染められたマロンベージュの髪を揺らしながら楽しそうに笑うこいつ。