藤川敦志。２１歳。

俺は高校を卒業してから中々仕事が長続きせず不安定な生活をしていた。

そんな時いつものように仕事を探していると１つの求人が目についた。

地元に新しくできた工場の仕事。

条件もわるくないし俺は受ける事にしてみた。



面接の日、建物に入ると扉の近くの椅子に座らされた。

色々な話を聞いてるとどうやら採用されるみたいだ。

新しくできた会社で人手が足りないのだろうと思った。



初出勤の日、会社へと向かった。

新しくできただけあって綺麗な建物だ。

俺は中に入り制服に着替えた。

仕事上、目の部分以外すべて隠れている。

初日はただ緊張しているだけだった。

でも俺の配属された場所はみんないい人みたいで、人数も少なく人の多いのが苦手な俺にはよかった。



ここの会社には毎日のように新しい人が入ってくる。

初出勤の日、俺の他にも入ってきたりしていた。



そして働きはじめて２日目の日、今日も何人か入ってきた。

その中の１人に俺は目を奪われた。

一目惚れをしてしまった。

一目惚れしやすい性格だと自分でも思っているがこんなに好きになったのは初めてだ。

先程もいったが働く時の格好は目しか見えていない。

でも好きになってしまった。

今、考えると俺は彼女の目に惚れたという事なんだろうか。


これが「栗村のぞみ」との出逢いだった。