はじめてのCHU


「ええ。そうよ。…あ、うちの子がいつもお世話になっております」

「あ、いえ。こちらこそ…。…ところで…美川君の容態は…?お医者様は何とおっしゃっていたのでしょうか……?」

「あ…え、ええ。……」

言葉を濁らせる麗のお母さん。
―――顔色が、一変した。
麗の容態はよくないのだろうか。

「…あの…お母様……?」

「……少し…外で話しましょうか…」

麗のお母さんと私は、待合室まで来ると、そこにある椅子に腰を下ろした。

私は、その隣に腰を下ろす。


重い空気が漂う。


そして、しばらくの沈黙のあと、お母さんのほうから口を開いた。

「麗…ね……」

私は、息を呑んで次の言葉を待つ。



あーあ。
本当、神様って…酷いよね。

時々、その正体を疑っちゃうくらい。


あなたは誰なの…?
本当に神様?
本当は、




悪魔なんじゃないの…?




神様、神様、神様………

どうして

どうしてなの…?