「ありがと、おじさん」
私は、運転手にお金を払い終わると、病院の中へと駆け出した。
「麗……美川麗!!美川麗の病室はどこですか!!?」
私は、急かすような声で、受付の看護師に、場所を聞く。
聞きたいのに、
「えっと…あなたは…美川さんとどういうご関係の方で…?」
ああもう!
急いでるのに!!
何でそんな事いちいち言わなきゃいけないの!
「春岡学園野球部のマネージャーです!!…早く!!病室、教えて下さい!!」
「え…ええ。…ええっと、美川君の病室は、2035室よ。さっき、お母様がお見えになっていたから、まだいらっしゃるかも……」
お母様……?
お父さんは来てないのかな……
少し引っ掛かかったけど、特に気にせず、お礼を告げて、麗がいる病室へと足を向けた。
「あ!!病室は、そこを右に曲がった階段を上がったところですから!!」
後ろから、看護師さんが親切に、場所を教えてくれた。


