「今日の夕飯はどうしよう……肉じゃがにしようかな〜、あ、魚がえぇかなぁ〜」
そんなことを考えながら桜がすっかり散って鮮やかな新緑になった桜並木を歩いていると、不意に後ろから声をかけられた。
「あの〜、すいません」
「はい?」
振り向くと、健吾さんほどではないが大柄な男の人が立っていた。
短髪でスポーツマンっぽい人。
健吾さんの友人か誰かだろうか。
「君、岩本健吾って人、知ってる?」
「えっと……」
知らないわけはない。
あんなことやこんなことをしているのだから(笑) けど、そんなに簡単に知っているともいえない。
健吾さんがこの人のことを知っているのかどうかもオレにはわからないからだ。
「あ、ゴメンゴメン。俺の名前は栗原洋佑(くりはら・ようすけ)っつー者で、健吾と同じ学部なんやけど」
あ、体育学部の同級生か。
「実はな〜、健吾にDVD借りてたから返しておいてほしいんやけど」
近くの私鉄の駅によくある本屋の袋に入ったそのDVDを手渡された。
「あ、でもけ……じゃなくって岩本先輩ならまだ部室に……」
「あ、そうなんか。いや、でも俺いまからバイトあるからさ、よかったら返しといてくれへんかな?」
「あ、はぁ……」
「スマンなぁ、よろしゅう頼むわ!」
そういうと、栗原さんはソソクサとオレのところから離れていった。
「DVD……ねぇ。それくらい、学校でも返せるのに……」
なんのDVDだろう。オレはコッソリ袋の中身をのぞいて、ドキッとした。
そんなことを考えながら桜がすっかり散って鮮やかな新緑になった桜並木を歩いていると、不意に後ろから声をかけられた。
「あの〜、すいません」
「はい?」
振り向くと、健吾さんほどではないが大柄な男の人が立っていた。
短髪でスポーツマンっぽい人。
健吾さんの友人か誰かだろうか。
「君、岩本健吾って人、知ってる?」
「えっと……」
知らないわけはない。
あんなことやこんなことをしているのだから(笑) けど、そんなに簡単に知っているともいえない。
健吾さんがこの人のことを知っているのかどうかもオレにはわからないからだ。
「あ、ゴメンゴメン。俺の名前は栗原洋佑(くりはら・ようすけ)っつー者で、健吾と同じ学部なんやけど」
あ、体育学部の同級生か。
「実はな〜、健吾にDVD借りてたから返しておいてほしいんやけど」
近くの私鉄の駅によくある本屋の袋に入ったそのDVDを手渡された。
「あ、でもけ……じゃなくって岩本先輩ならまだ部室に……」
「あ、そうなんか。いや、でも俺いまからバイトあるからさ、よかったら返しといてくれへんかな?」
「あ、はぁ……」
「スマンなぁ、よろしゅう頼むわ!」
そういうと、栗原さんはソソクサとオレのところから離れていった。
「DVD……ねぇ。それくらい、学校でも返せるのに……」
なんのDVDだろう。オレはコッソリ袋の中身をのぞいて、ドキッとした。

