隣りのお兄さん

おいしかった?




 ううん、ちょっと違う。




 でも、マズくはなかった。




 初めての味。なんだか、大人になった気がした。

「おいおい! 優平、焦げてるで!」

 健吾さんの声に我に返ると、フライパンのハンバーグがちょっと焦げだしていた。

「うわわわ!」

 ボクは慌てて火を止めた。

「だ、大丈夫そうです」

「そっかそっか、良かった☆」

 健吾さんは嬉しそうに微笑みかけてくれた。
 あれから、ボクはもう一度健吾さんとキスを交わした。
そして、ボクは自覚した。
ボクは、健吾さんのことが好きなんじゃないかと。
 そうでなければ、健吾さんの精液なんて飲めなかっただろうし、そもそもチンポを吸ったり舐めたり、キスなんてできなかったはずだ。
 よく考えれば、高校時代にも野球部の筋肉質な同級生を見て、勃起したことがあった。
体操部の主将に勃起したこともあった。
 恐らく、ボクはゲイなんだろう。