携帯を強く握り、電話帳を開いて、通話ボタンを押した。


なかなか繋がらないことにイライラした頃、


『はい、黒澤です。』


一言何も無かったように言う彼にさらに苛立つ。


「ちょっと、行けなくなったってどうしてですか?理由聞かなくちゃ納得出来ません。」


今なら何でも言えちゃうんじゃないかって位私怒ってる。


自己中復活ってかんじ?


だってだって凄い楽しみにしてたのにいきなりキャンセルって、しかもメールでなんて人としてどうなの?

許せないじゃん。



『急用が出来たんだよ。
宿はそのままにしてあるから誰かと行ってきなよ。せっかく楽しみにしてたのに、マジゴメンな。あっ、俺もう行かなくちゃいけないから悪い切るよ。』


「あっ…、ちょっ………。」


既に切れた電話に向かって話してる私。

なんか馬鹿みたい。


すっごい楽しみにしてたのに。誰かって今から誰を誘えばいいのよ。


急に行ける人なんていないよ。

ハァ…。



とりあえず携帯片手に捜してみるけど、みんな仕事や学校だよ。



あぁぁぁぁ…


もういーや。折角だし独りで行ってこよ。


鞄を手に持ち、駅まで向かった。







なんであなたは私の弱ってる時にタイミング良く現れるの?


これって運命って言えるのかな。