私たちは砂浜に腰を下ろして海を見ていた。


ちょうど夕陽が海に沈む様子をただただ眺めていた。


何も話してないのに二人の距離は縮まっている。


誰もいない静かな海に二人きり。


『綺麗だな。でも、どこか寂しいな…。』


その時の黒澤さんの横顔が夕陽に照らされて凄く綺麗だった。

綺麗過ぎて目が離せない…。



『寂しいけど、今は隣に砂羽ちゃんがいてくれてるから良かった。』


そう言って振り向いた。

黒澤さんの横顔を見ていた私と目があった。


見つめられてる瞳が熱い。


こんな顔知らない…。

少し怖いのに、目が放せない。


体の奥が熱い。


でも動けない。


そんな私にゆっくりと黒澤さんが近づいて来て…………


私は瞳を閉じて黒澤さんの唇を受け入れた。


柔らかくて、暖かい。でも逞しい感触に体、心全て溶けて、全て受け入れていた………。





夕陽はいつの間にか海に吸い込まれていて、周りは闇に包まれていた。


静か過ぎる闇は、今の幸せを飲み込んで、これからやって来る大きな波をあざ笑っているかのようだった………