『そろそろ二階に行こうか?』

二階?

二階なんてあるの?

行ってもいいの?


二階に何があるかなんてまったく知らないのに、イヤ知らないからこそ期待が高まる。


また黒澤さんに手を引かれながら階段を上がった。

沢山のドキドキでどうにかなっちゃうよぉー。



いらっしゃいませ。

そう響いた二階はレストランになっていた。


入口で黒澤様ですねと、席に案内してもらった。
どうやらここは予約制レストランで、しかも一組限定みたい。


そんな特別な扱いを受けて、まるでお姫様になったような錯覚におちた。

嬉しすぎて、話す一言、一言に魔法がかかってるかのように幸せ。





帰りの車の中でもまだ夢見てるようなフワフワした気持ちだった。


『どうだった?』


「凄く楽しかったです。アンティークは可愛かったし、お料理もワインも美味しかったし、今日は本当に有難うございました。」


本当に楽しかった。此処までして貰っていいの?ってくらい嬉しかったし。


『それは良かった。車じゃなかったら俺も一緒に飲めたのに残念だな。』


「本当ですよね。とても美味しかったですよ。」


なんて、ちょっと意地悪に言っても嫌な顔もしないで受け入れてくれる。


こんなこと初めてで大人の男の人の魅力にやられてしまいそう。


『せっかくこっちまできたんだから、海でも見ていこうか?』


「はい。海なんて久しぶりで嬉しいです。」


本当に嬉しいのはまだ一緒にいられるってことだけど。