『本当にゴメンネ。今日は楽しんでってね』


話しかけられてハッとした。またボーっと彼を見ていたらしい。

返事をしようとしたけどそこに彼はいなかった。すでに私の後ろを走っていってしまったから。


「格好良かったね、佐野選手。優しいし。」


興奮気味の美香と話しながら席に向かった。
美香は握手をしてもらったって喜んでた。


あの人佐野さんって言うんだぁ。
て言うか、握手…じゃないけど手なら私も触ったもん。

心の中がモヤモヤした。