そんなこと考える余地もなく
担任らしき人が私に向かって言った。


「席につけ」


私は空いている席を見つけては
近寄って、イスを引き
ゆっくりと腰を下ろした。


「みんな集まったところで、
自己紹介をする。
5組の担任になった須藤雄大だ。
1年間よろしくな。」


そう言って教室を出てった。


その引き換えにもう一度
教室のドアが開く。


「樹理亜!」