それなのに悪びれた様子も見せずに、あいつは「保健室に連れていけ」とだけ言った。



ふざけんじゃねえよ…



保健室には行かず、俺は桃をおんぶして家に連れて帰った。



教師達が引き止める声なんてもちろん無視だ。



桃は俺が守る…。



10年前に両親が死んだとき、そう誓ったんだ。