俺と妹の選択




泣いたようなマネをするけど、本当はすごく嬉しいの。



だって、こうなることを狙ってやってるんだもん……



「あぁ…ごめんごめん。
今日放課後、アイスでも買ってやるよ。」


「え!?ほんとに!?やったぁっ!」


「…ほんと単純だよな……桃って。」



呆れたように笑ったお兄ちゃんに、私の胸がキュンとした。



そう……。


私の“好き”は

兄妹としての“好き”じゃない――。