そのあとのお兄ちゃんの言葉は、私の胸にグサリと突き刺さった。



“桃が妹で良かったよ。”



お兄ちゃんは、私を妹以外のなんとも思ってない。


だからそんなこと言えるんだよね……



「…ねぇ。私が倒れる瞬間、フワッてしたの…あれ、お兄ちゃんが受け止めてくれたんでしょ?」



グラウンドで倒れたはずなのに、私はケガひとつしてない。



倒れたときにフワッと、何かが私を包み込んでくれたのをなんとなく覚えていた。