「おでこで熱計ってたんだよ。熱中症じゃなくて熱だったら大変だからな。」 「あ!そうだったんだぁっ。じゃぁ気のせいじゃなかったんだね!」 俺はこんなにもたくさんの嘘を並べているのに…… 桃は、屈託の無い笑顔を俺に見せてくれる。 ごめん桃―― でも、俺にはこうすることしかできないんだ。 「…ちゃん。お兄ちゃん。」 「…っごめん、なに?」 「もう!お兄ちゃんって、時々そんなふうにどっか行っちゃうよね。」