おぼつかない足元で、ふらふらと歩く私の腕を支えながら、ホームに上がった。

「…まるで酔っぱらいみたい…。」

小さな声で呟いた。

「酔っぱらいだとほっとくんだけど、あいにく病人さんだしね。」

聞こえてたんだ…。

電車がホームに入って来た。結構混んでて、席は空いてそうにない。座りたいのを我慢して、扉のすぐ横でうずくまるようにしゃがみ込んだ。

「おい、大丈夫か?」

「…うん。何とか…。」

30分程で電車を降りたけれど、熱のある体では正直辛い。

「ちょっと待って。」

と、ホームの待合室の中へ入ってベンチに座った。

また熱が上がってきたのを感じて、動けずじっとしていた。