「ちゃんと口で言え。」
「…誠と…け…結婚…する…。」
恥ずかしさで真っ赤になりながら、尻すぼみに小さくなる声で答えた。
「よし!今からお前はもう俺の奥さんだ。何をしても文句言うなよ。」
そう言うと私の上に馬乗りになって、着ていた服を剥ぎ取っていく。
「あ…あの…ちょっとっ!」
「『待って』はなし!諦めろ。」
あっという間に下着にされてしまった。
誠も服を脱いで、私の上に覆い被さった。
「…いいか。ここは薄い壁一枚で隣と仕切られてるだけだ。声出すなよ。」
何もかも誠のペース。…そうだ。最初からこの男は自分のペースだった。
この部屋に住む事になったのも、…思惑通り…?
もう、何でもいいや。私は誠の奥さんになるんだから…。
優しいキスと大きな手に全てを委ねた。

