「ほらみろ。いくらお前が『分かんない』と言ったところで、心は正直だな。」

…何も言い返せなくなった。

ニッと笑った誠が耳元で囁いた。

「お前は俺にメロメロなんだから、いい加減認めたらどうだ?」

甘い声に力が抜けていく。覆い被さるように首筋にキスをすると、そのまま押し倒された。

誠の大きな手が顔にかかった髪を優しく払った。

おでこ、頬にキスをして、耳に息を吹き掛けられた。

「きゃっ、くすぐったい…。」

誠の指と私の指が絡み合い、ギュッと握りしめた。

「俺と…結婚するか?」

黙って頷いたけれど、誠は分かっててそんな返事では許してくれない。