「…ま…万引き…とか…。」
「他は?」
「…カツ…アゲ?」
「何で疑問形で言うんだよ?」
「……。」
絶対怒られる!もしかしたら殴られるかも…。
歯をぐっと食い縛って目を瞑った。
でも大きなため息を一つつくと、
「お前みたいな奴は俺しか調教できねえだろ?」
「調教て何?私は動物じゃないわよ!」
「そう。だから俺が教えてやる。手取り足取り全て。…聖良…結婚しよう。」
…え…?
「だって…だって…誠の事は好きだけど、でもどういう好きか分かんなくて…。」
「…本当にお前って、自分の事には疎いな。イライラする。
何でキスしても抵抗しない?
何でそんな真っ赤になって抱かれてるんだ?
それに、好きでもないお前にキスしたら、何で傷つくんだよ?」
両手で頬を触ると熱い…。心臓もドキドキなってる。以前、中田圭一にキスされてもこんな事にはならなかったのに。

