「お、大分下がったみたいだな。でもまだ熱っぽいから無理しない方がいい。今日は一日寝てていいよ。俺も休みだし。」
「……。」
「お粥できてるけど食べるか?」
「……。」
「おい。何とか言えよ。」
つーと涙が枕に染み込んだ。見られたくなくて背中を向けた。
「…お前、名前何てーの?俺は誠。星崎誠。」
「…聖良。」
「聖良か…、ふーん。起きてんなら先に飯にしよ。せっかく作ったし。」
そう言うと、炬燵に食事を並べて用意してくれた。
テーブルの上を見ると、誠の前には炊きたてご飯と、お味噌汁と魚の干物と納豆が置いてあって、私の前にはお粥を炊いた鍋と茶碗が置いてある。