体が動かない。嫌な汗が背中を伝った。

「お前の母親、アバズレだったんだろう?俺の親父と結婚が決まりながら、外人の男と仲良くなってお前が生まれたんだから。

お前もその血を受け継いでんだ。俺の相手ぐらい何でもないだろ?」



服の中にジワジワと手を入れてきた。

嫌だ!もうこんな男の言いなりになんかなりたくない!!

思いっきり手首の紐を引っ張った。

家中に響くブザーの音。音に驚いて私から一歩下がった。

「お前…何をした!?」

「……。」

その時、部屋の外でドアをガチャガチャと開けようとする音がした。