ヤナさんを見ながら考えていると、横から誰かの視線を感じる。
横を向くと、リューちゃんとバチッと目があった。
えっ…なに?
ドキッとした時、リューちゃんがにこっと笑う。
それで私はきっとますます顔が赤くなったと思う。
「歌ちゃん達も賛成?」
並んで座る私とナギに優しく聞いてきた。
「うん、楽しそう」
私がそう言うと、ナギも横で頭を縦に振る。
その反応にリューちゃんはまたニコッと笑う。
「だよな、俺も」
リューちゃん、その笑顔はさっきから私にすごく影響を与えてるんですが。
お分かりですか?
「歌ちゃん、なんか暑そう」
急にヤナさんが私とナギの真横にひょいっと顔を突っ込んできた。
私は予想外の顔の近さに驚く間もなかった。
「きゃっ」っと女の子な声を出したのはナギだ。
一方、私は
「びっ…くりしたぁー…」
可愛くない。
ヤナさんはそんな私達にかまわず、私の耳を摘まむ。
「耳が異常に真っ赤なんだよね」
「えっ、ちょ…ヤナさん!」
慌てて摘まんできた手を離した。
リューちゃんがいるのに、こんなことしないでよ。
しかも赤くなってるの、バレちゃうから!
「あはは、ごめんよ」
そう言いながらナギに話しかけていった。
ふぅ、と一息ついてリューちゃんをチラッと盗み見る。
すると、
また目があった。
が、リューちゃんがすぐ反らした。
…あれ?
リューちゃん、なんか変。