盗み見した、母さんは
私が小さいときより小さくて
肩を震わせながら、泣いていて。
頬は、大分扱けている気がした。
それに、皺も増えた。
肌も、昔よりかツヤツヤしていない。
実際の年齢より。
もっと遥かに年を取っている気がした。
「・・・・・」
父さんは黙って母さんの肩を抱く。
ハンカチを渡してからも、
慰めるように、落ち着かせるように、
「仕方ない、もうこの方法しか・・・」
そう呟いた父さん。
母さんと同じく、同じようなコトを
皆に言われてきたんだろう。
皺も増え、やはり小さくて
髪も少しだけ薄くなったし
白髪が所々混じる。
猫背がもっと猫背な気がした。
前は、もっと堂々としていた気がしたのに。
ごめんね、母さん、父さん。
「・・・・こんな事したくない、けど
母さんをこれ以上追い詰めたら
いつか病気になる。寝込んでしまう。
それは、避けたい」
父さんは、小さな紙を机に広げた。


