『あのピアスをつけている、エリスと
目が合うとそいつは、エリスに
攫われ最終的には蝉になってしまう』
私には、あの時から
【奇人】のレッテルが付いた。
「・・・エリスちゃんって、
どことなく一つ一つ、エオスに
似てると思ったら・・・やっぱり
そーいうことだったのね。
エリスちゃんに、関わっては駄目よ」
余計な野次馬。
噂でしか叩けないクズ共。
面と向かっては言えないからって、
ホント情けないわね。
母親とは、この頃になると
口も利かず、
目もあわせず、
同じ家にいながら、
母と子の関係どころか
私はもう居ない存在として扱われた。
あの時から、何年かたち、
私は14歳になった。


