「!エリス!」
「!」
ベリルさんの声が飛び、
私は振り向いた。すると彼は左手を腰の後ろに回して・・・・
私はサッと腰を曲げ、頭を下げた。
頭上を、何かが走った。
風の音が耳に響き、通ったのを確認して頭を上げると
「・・・・・・・」
頭上を走ったそれは、ベリルさんから放たれた、ダガーだったようで。
そしてそれはうまい具合に飛び掛る直前だったオークの眉間に突き刺さっている。
「戦力が足りんか・・・・・・」
ベリルさんはそう呟いた後集中を始め。
グエンさんも、助けに入って。
数秒、たつとベリルさんは左手をさらりと流した。
そしてその先には・・・地面から這い出てきた、2m程の土偶というのか、埴輪というのか・・・人型の、土でできた人形だ。
「!アース・エレメンタルか」
体だけの生き物だ。
精霊、というと響きはいいが・・・
結局。心というものは存在していない。
ベリルさんは、それを3体召還して、
ひとつ。溜め息を落とした後、剣を構えた。
その人形達は、ベリルさんの操るとおり、
次々にオークを倒している。
「・・・・・」
グエンさんは、感嘆の眼をベリルさんに向けた。
それは、そうだろう。
ワイバーン2対、


