彼は西の空を見上げる。
その瞳は何かを予言するような・・・・
「なんだか騒がしいわねぇ」
どこか抜けた声。
懐かしい・・・・エオス。
優雅に、色気たっぷり、といった様子でこちらを歩き、軽くベリルにウインクをする。
その様子に、ベリルさんは溜め息を吐き呆れた様子でエオスを観た。
「解っているのなら結界を強めろ」
「えぇ~面倒ねぇ」
面倒には違いないだろうが。
彼女は『それ』が問題じゃない。
本当の・・・・目的は、きっと。
「・・・ふふ」
私は、挑むような目で、ベリルさんを観、
そして妖しげに微笑んだエオスを見たのだ。


