皆が怪訝な顔で顔を見回し、
その中の一人が私を観、
そう呟く。
「!」
顔が、体が、硬直する。
「エリスの力に引き寄せられたんだ」
声がどんどん大きくなって
私はどんどん、怖くなって
するとベリルさんが叫んだ。
「無意味な事を言っている場合ではない!
自信の怠惰(たいだ)が招いた事だとどうして気付かない」
「どういう意味だ?」
眉間に皺を寄せ、怪訝な表情を浮かべ。
「説明している暇は無い!オークどもはすぐそこまで来ている。死にたくなければ準備をしろ」
ベリルはそう叫び、広場へ馬を走らせた。
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